「点子ちゃん〜」と「打ち上げ花火〜」の感想

今週の2本は久しぶりに2本ともかなりぐっときちゃったわ。まず「点子ちゃんとアントン」はタイトル通り2人の子供の魅力で一杯。一目見た瞬間お世辞にも可愛いとは思えなかった点子ちゃんだったのだけど、映画が終わる頃にはもういとおしくて仕方がなかった。印象的だったのは点子ちゃんのストリートパフォーマンスのシーンと、アントンのお母さんの影絵のシーン。ドイツ映画は「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」「ラン・ローラ・ラン」に続いて3本目だったけど、どれも絶妙な角度から僕のツボを突いてくる。今後は意識してドイツ映画をチョイスしていこうと思った。*1
次に「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」は「リリイ・シュシュのすべて」に続いて2本目の岩井作品。「リリイ〜」は個人的にホントダメで。なんだろうなあ。FFⅩで終盤、舞台となった星の住人が一斉に歌いだすというストーリーがあってなかなかどうして感動的なはずなのに、そのへんちっともムービーに時間を割いてくれなくて冷めてしまった感じに似てた。いや似てないか。まあとにかく僕はちっとも入り込めなかった。で、今回の「打ち上げ〜」を観て岩井ファンの皆さんに怒られると思うけど正直に書くと、僕は「なんだこんな映画も撮れるんじゃん!」と何度も何度も叫んだのです。快作ですよまさに。劇中では偶然にもさっき書いた「ラン・ローラ・ラン」と同じ手法を使っているのだけど、このちょん切り方が絶妙で。それよりも何よりも奥菜恵の存在感がもう圧倒的で。印象的だったのは奥菜が母親に連れ去られるシーンと、プールではしゃぐシーンと、電車の切符を買わずに戻るシーンって全部奥菜だ。あ、灯台を目指す男4人ってのもいい画だったなあ。とにかく小学生に戻りたくてしようがなくなってしまった。次はメールで紹介してもらった「Love Letter」か「四月物語」あたりを借りようと思う。