松下ナオンモテモテ王国

僕らはどうしたって「絶対音感」っつー響きに畏怖に近い感情を抱きがちというか、だってまず日常生活のありとあらゆる音がドレミで認知できるって時点でイメージすらわかないし、だからといって実際に習得してみよう! って展開はまず不可能だし、そもそも藪から棒に我輩は「絶対」であるとか言われたら一億総うつとも称される自信の持てない一般人が条件反射で萎縮してしまうのも無理からぬ話で、そもそも自分の持っている「音感らしきもの」ってホントに音感って呼んでもいいのかな? でしゃばりすぎてないかな? あたし、まだ生きてていいのかな……?
dolce (DVD付)同じように僕らは今もって松下奈緒さんの弱点を見つけられないままでいるというか、だってまずパッと見からしてモデルで女優って肩書きを確認するまでもなくビジュアル雲上人であることは疑いようもない上にピアニストで歌手なんてえ追加カードを切られようものならそりゃあーた、コンマ一分の隙もない不落の要塞であると米上院満場一致で可決されることうけあいですし、ダメ押しに兵庫県出身とかいう、ふとした瞬間に関西弁がぶつかる可能性を示唆されようものなら、日本男児たるもの「訛り萌え」と書いたハチマキを巻いて武道館まで走り抜けてしまいたい衝動に駆られてしまうのもまた無理からぬ話。

そんな松下さんがゲスト出演した『GOGO サタ』を基本正座で視聴したのですけども、海外旅行が趣味というエピソードは期待を裏切らない左ジャブ、料理をしないというエピソードは一見ミスブローと見せかけて「つーかモデルが包丁持っちゃダメっしょ、オレが作るからそっちで(体育座りして白いニットをひざまでかぶせて)座ってろよ」っつージワジワ効いてくる右ボディ、そして3歳の頃からピアノを習っているため当然のように絶対音感を持っているという強烈なアッパーカットを繰り出された瞬間僕のライフはゼロとなり、陽はまた西から昇り、地球は爆発し、お布団に倒れこんで足をバタバタさせながら「松下完璧すぎ……」とつぶやきながら死の瞬間を待ちました。
薄れゆく意識の中でブラウン管に映る松下さんが今田耕司らに促されてテーブルをトントンと叩きながら自信満々に「これは……ソかファくらい」と「絶対」の意味を根底から覆す衝撃発言をしているのを目撃しなければそのまま息絶えていたかもしれません。松下さんありがとう。あと、吹いたお茶返して。

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松下奈緒「約束」

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