高めの女、というテイ

女子アナの「高め芸(たかめげい)」が難易度の高いスキルであることは歴史が証明していて、例えばフジテレビの千野志麻アナからにじみ出るアナウンサーにあるまじき「ちょっと下々の者と一緒にしないでくださる臭」は朝の時間帯はもちろんゴールデンタイでさえしっくりくるものではなく、鮮烈なデビューを果たしたチノパン時代を考えるとその株価は緩やかに下降したまま上昇の兆しがちょっと見えない、と言い切っておきますまずは。
ただ千野アナの「高め芸」ってのは無自覚による部分が大きかったのもまた有名な話で、これを意識的にコントロールすることで成功しつつあるのが TBS の川田亜子アナだ、という話の流れでひざを打ってくれた人とだけ友達になりたいと思います。

本日の『バク天! 』で披露された川田アナの女の武器(あまえ)
  1. UFO キャッチャーのぬいぐるみを店員にあまえて絶対に取れる位置まで移動してもらう。
  2. 1回分の福引券なのに商店街のおじさんにあまえて当たりが出るまで回す。
  3. 夜の7時なのに店員にあまえてランチメニューのオーダーを通す。

女の武器を全面に押し出した芸人としてさとう珠緒という人がいますけども、彼女が操るのは「高め芸」とは似て非なるもので、だって彼女は人を選ばない。それこそ温水洋一だろうが妻夫木聡だろうが全く同じようにブリブリできるわけで、そういう女子を高めの女とは誰も言いません。
その点川田アナの場合は(本来その場の誰よりも低姿勢であるべきところを)徹底的に打算が働いているのが(意図的に)筒抜けなのが笑いを生むというパターンを得意にしつつあって、将来的には『考えるヒト』の中田有紀さんが松本人志に対して見せる S 姿勢をデフォルトとするようになってくれると僕が喜びます。