ハイテンション・ザ・レビュー(前編)

日本中が注目した日本対クロアチア戦の裏でガキの使いハイテンション・ザ・ベストテン」の総集編が放映されていたのですけど、改めてこのハイテンション・ザ・ベストテンの魅力を考えるに、やはり「芸人として追い詰められた時にどう対処するか」って部分が垣間見えるのが一番の醍醐味なんじゃないかと思うわけです。いくら売れっ子の皆さんとはいえ、もともと裸一貫のテンション芸に長けてる人なんてそうはいないわけで、となるとどういう風にかわすか、逃げるか、カウンターを放つかってのが見所になってくる。そしてそんな性格を理解したうえで別のバラエティ番組を視聴すると「はっはーん、なるほどなるほど」みたいに通ぶれる機会が増えるんじゃないかと。
ここでちょっと寄り道します。いいですか。左手をご覧ください。あのー僕ってば「通」って響きにとても弱いのね。だから小学生の頃見たサザエさんで波平さんが「ザル蕎麦は先っちょの方だけにめんつゆをつけるのが通だ」って言ってるのを聞いて以来15年以上それに従ってたりします。ふんでこれだけ長い間実践してるとぶっちゃけ価値観の根幹を形成してるといっても過言ではなく、実際ソバをつゆに全部ズボッって突っ込まれるとそれだけでドン引きです。それで5人の女と別れました。はい、正面向いて。
んでもって本題のレビューなんですけども、総集編だけあって非常に人数が多いので、今日はとりあえず5人。あと3回くらい(できれば1週間以内)の更新で残り全員のレビューを終え、最終的にグループ分けするのが目標です。ウザいくらいに書く。書いて書いて塵になってサヨナラです。

芸人
藤井隆藤井隆
曲名
こんにちはココリコさん
発表
1998年5月17日
曲の特徴
HOT! HOT!
解説
目が完全にイッており、逆に言うとそこまで自分を高ぶらせないと芸に徹することのできない「小心さ」が見て取れる。現在では変装しないと発動しないテンション。
芸人
宮迫博之宮迫博之
曲名
愛と青春のメガファイト
発表
2002年4月28日
曲の特徴
挙動不審→メガネグーン!
解説
他人をいじくり倒すことにかけては三国一の地位を与えてもよさそうなのに、先日のリンカーンでもハリウッドからのビッグオファーの決断を最終的に嫁に委ねるなど(そして NO の返事に素直に従っちゃった)、ピンで追い詰められると意外なモロさを垣間見せる宮迫さん。デビュー当時からたまに酒に頼るところが……とは本人談で、実際相当苦しい展開で演奏を終えるも「パ〜」と叫びながらフェードアウトすることで後味だけはウケた感じに仕上げることに成功する。
芸人
山口智充山口智充
曲名
ムキム器用
発表
2000年6月11日
曲の特徴
ヒクソン・グレイシーのモノマネ→ギターかき鳴らし
解説
マルチぶりを完璧にアピール。ラストにギターを持ってくるあたり、やはり20年後は常にギターを抱えてトーク番組に出演する「アーティスト」になってる確率の方が高そう。
芸人
大島美幸大島美幸
曲名
よそ行きの靴に履き替えて
発表
2000年12月17日
曲の特徴
すーりすーりスリスリスリー(腰をカクンカクン)
解説
当時「脱いでも男子視聴者が誰も前のめりにならない」っていう脅威の芸風で女性芸人だって裸になって笑いを取れることを(主に)ガキ使で(時にはモザイクつきで)次々と証明して見せた大島さん。結婚したことで扱いに困る艶っぽさをかもし出しがちな現在の大島さんには決してできない、そして森三中の今の大人気を呼び込んだといっても過言ではない伝説的名曲。
芸人
庄司智晴庄司智晴
曲名
平成のパピプペポ
発表
2005年8月28日
曲の特徴
横のパピプペポ! 縦のパピプペポ! パパパパッパピッピパパ!
解説
演奏を重ねるうちに「芸人・庄司智晴」がどんどん羽化していく様子が見られる一曲。探り探りで始まるも「パピッパピッ」と小刻みなパートに移行するにつれ会場の好リアクションを文字通り肌で感じたのか、一気にギアチェンジして大爆笑をさらった。このとき獲得した「空気を読み、風に乗る能力」が今後も活かせるかどうかが見所の一つとなりそう。