ツンデレ上四方固め

野村忠宏選手古今東西「喧嘩は相手の目を見ろ」なんてぇ教えが伝わったり伝わらなかったりしてると思うのですけど、格闘技音痴の僕がアテネオリンピックの柔道で前人未到の三連覇を達成した野村忠宏選手のなにに驚いたかって、試合中終始伏し目がちで、つまり相手の目など一切見ずに、握った襟から伝わるボディ感覚だけで対戦相手の次の動きを予測し、先回りもしくは待ち構え、それを上回る技を繰り出して勝ってしまう。なんてクールなんだと打ち震えたものでした。
「お前の汚いツラなんて見てたら勝負する気なくなるしな」
という超絶ツンっぷりからの表情ひとつ変えない背負い投げ。そして試合終了後のアゴが曲がらんばかりのデレ笑顔……。これだけ大衆の心を掴む術を持った野村選手が谷ママとともに北京五輪の大きな話題の的となることは間違いないと断言するとともに、このくらい話を膨らませておけば「ツンデレ上四方固め」とかいう最低すぎるインスピレーションワードを日記に書いても平気かなあと思った。

余談

あと関係ないけど下を向いたまま前方からの気配を察する能力というのは、街中でメールを打ちつつ歩行することが日常になりつつある現代人にとって必須のアビリティになりつつありますけども、上のような戦い方を積んだ野村選手が引退後に「ぜったいできる! ウォーキングメール! 」的な講座を皮切りにデューク更家の後釜に座るのではないか、という馬券はまだ誰も買ってないでしょうから僕が買っておきます。散財って気持ちいい!