雪肌粋 CM 小西真奈美の奇跡の価値は
擬態語を操るのは「ぷぅ」の千秋を筆頭に小倉優子や山口もえ、さとう珠緒らが続く確信的不思議系のオハコであり、逆に言えば彼女らのようにある程度の視聴者を切り捨てる覚悟を持つ者たちでなければ使用は見送るべき諸刃の剣なわけですけれども、そんな通説をパスタソースの香りとともに「ぱたぱたぱた」と覆してしまったのが小西"現人神"真奈美で、彼女は現在の日本で唯一、擬態語による胸キュン殺傷能力を全人類に有効に発揮できる奇跡の存在へと登りつめつつあります。それがわずか15秒の間に「もち」という魔法を10度も唱えている雪肌粋の CM の暗示する未来です。
少し具体的に見ていきましょう。つい最近のムースポッキーの CM で、柴咲コウは「やらわかい」というフレーズを1回1回異なる感情を込めて演じるという荒業を成し遂げました。*1もちろん特筆すべき偉業ではありますが、いささか玄人向けの感が否めません。事実初耳の方も多いことでしょう。その点今回の小西真奈美の「もちもち」はシチュエーションごとに明確な意味が提示されており、万人の共通理解がいとも容易に達成される仕組みになっています。
- もちもち？ そこの乾いた感じの方！
- 呼び掛けの「もちもち」
- はい！ もちもち肌！
- 感触の「もちもち」
- もち♪もち♪
- もちろんの「もちもち」
- もちもち？
- エクスキューズミー？ の「もちもち」
ほとんどの人間は「もちろんのもちもち」あたりで理性を失うことになるでしょう。なぜなら「も」が多すぎるからです。残り数秒のすっぴん洗顔姿は夢の世界への片道切符。かくして柴犬の目による世界統治はネクストステージへと続くのでした。もちもち。
http://www.sekkisui.com/cm/
*1:id:maikuhama:20040907#1094562950
