「ポッキー四姉妹はなぜ全員美人だったのか?」もっと突っ込んで言えば「グリコはポッキー四姉妹をキャスティングするにあたってなぜ一人ハズしてこなかったのか?」という問いに対するひとつの答えとして、茶色の食品であるチョコレートを扱うにあたって日本語における比喩表現であるミソだとかクソというフレーズが脳裏をよぎらないように配慮したからである、という話を前回おおざっぱにしました。
それでは今日はグリコとは逆に、四人組を新設する際のセオリー通りにきっちり一人ハズしてきた(HITOE らせてきた)明治ミルクチョコレートの最新 CM について考えていきましょう。テーマは木下優樹菜・広末涼子・小泉今日子・森三中村上という四人を横一列に並べるときの考え方、です。まずは実例を眺めてみましょう。
- ホームページ等
- ポスター等
では順を追って見ていきます。本当に基本に忠実であることがわかると思います。
考え方
- 森三中村上(ハズし役)は右端固定
- その上で、大女優・小泉今日子をどう配置するか?
- 旬な木下優樹菜に気を使う必要はない(そもそもどこに置いても映える)
以上を踏まえ、KYON2 テーブルを書き出してみる。
KYON2テーブル
- M(=明治サイド NG)
- 小泉今日子を左端に配置すると、画的には若々しさを失った「小泉今日子とその仲間たち」になってしまい、「キョンキョンもいる」が理想な明治の思惑から外れてしまう。
- K(=小泉サイド NG)
- 森三中村上の隣は、「格」の問題から考えてありえない。
よって、パターン A (木下・小泉・広末・村上)または C (広末・小泉・木下・村上)を選択するのが基本となる(証明終)。
補足
実務においては、すなわち実際のオファーにおいては当然ながら「なんてったって真ん中であること」を強調し、いかに自然に2番目に立たせるかが最大かつ唯一のポイントになります。また、本テーマにおいて広末涼子の存在は無視可能ですが、例えば彼女を稲森いずみに置き換えると途端に難易度が高くなります(いわゆる多体問題で、解析的に解くことはできません)。応用問題ではありますが、各自挑戦してみるとよいでしょう。