やぐちひとり オタク力をエンタメ化

http://www.tv-asahi.co.jp/yh/
番組名に「ひとり」の名は入っていますけど、矢口さんと「春樹」先輩が司会(相談員)のこの番組。ただのヒゲの濃いアイドルオタクにすぎない藤井隆のちっちゃな頃から抱えていた大きなコンプレックスと抑制せざるをえなかった反社会的な欲望も「マシュー南」というろ過装置を通すことによって全世界的バラエティが成立することが証明されてから随分経ちますけども、劇団ひとりもそんな一人なんだろうなあと思います。藤井にしろ川島*1にしろ素に近い自分でアイドルと2人で画面に収まるのはたぶん無理だろうし、見ててもあまり面白くない。
これはいいこと? 悪いこと? とマシューの口真似でお話を進めると、たぶんいいことなんだと思う。自然体で女子とわーきゃーやってバラエティ番組やってる中山の秀征さんという人がいますけれど、『 DAISUKI!』的な番組は若手芸人がぐんぐん来てる時勢を考えても、今ちょっと流れに沿ってないような気がする。そういえば『あんたにグラッツェ!』も気づけば終わってた。
あと同じようなヒゲの濃いアイドルオタクたる心性をエンタメ化する能力に長けた人に山咲トオルという漫画家がいるけれど、彼の場合は常時オネエフィルターがかかっているので「マシュー」や「春樹」のお面を取ってただのもっさい男子に戻れる藤井や川島と違ってちょっと汎用性が低い。「使い分け」できる人物が今求められているのです、とかそういう社訓的なシメでひとつ。